今回のアップデートは、1998年に初代L30・L35が発表されて以来の大幅な再設計であり、フロントフレーム、リアフレームの設計を一新するものです。新設計のリアエンドにより、整備アクセスが便利になり、キャブへの乗り込みもさらに容易に。加えて、リア搭載機器の取り付けに新たな可能性が生まれています。この改良により、現行車両が持つ定評ある性能と油圧性能 ― 強力なリフト力と掘削力、パレットフォーク用途向けの平行移動機能、機械式ディファレンシャルロックを備えたボルボ製ポータルアクスルが発揮する強力なけん引力など ― がさらに強化されます。
「L30とL35は、その信頼性の高い性能で確固たる評判を築き上げ、建設、産業、農業の各分野において、お客様から信頼される選択肢としての地位を確立しています」と話すのは、ボルボ建設機械グループのグローバル製品マネージャー、アルノ・ミシェルズ氏です。
ミシェルズ氏はまた、「私たちは、このアップデートにより、現行車両が持つ実証済みの性能を維持しつつ、より柔軟性が高く、整備が容易で、運転操作がさらに楽しくなる車両をお客様に提供することになります」とも述べています。
L30、L35モデルの最も重要な改良点の1つは、新設計のリアエンドです。これには、分割式サイドマウントカウンターウェイトと、高さを増したリアスチールフレームが採用されています。
搭載ポイントがあらかじめ設けられているため、後付け機器を迅速かつ費用対効果の高い方法で搭載できます。つまり、用途に応じて、車両を柔軟に変化させることができるのです。利用可能なソリューションには、シャントヒッチや複数のトレーラー連結構成があり、これには50 mmボールカップリングや、固定式または高さ調整可能な40 mmピンカップリングなどが含まれています。
また、新型リアマウンティングプレートにより、複動式リア油圧装置やトレーラーソケットなど、油圧装置や電気装置の追加や後付けが容易になっています。将来を見据えたこの設計は、運用要件の変化に応じて車両の構成を柔軟に変更することを可能にし、設置時間とアップグレードコスト両方の削減に役立ちます。
このように、さらなる進化を遂げた車両の適応性が、既存のオプション機能 ― 独立比例式第4油圧機能、調整可能な補助流量、アタッチメント制御用コネクター、設定可能なジョイスティックボタンなど ― を補完することになります。オプションの高流量油圧システムは、L30で最大100 l/min、L35で最大110 l/minの流量を実現。より高負荷なアタッチメントにも対応できます。

分割式のリアカウンターウェイトは、必要に応じて素早く取り外すことができるため、主要部品へのアクセスが容易になり、整備や修理作業を効率的に行うことができます。フロントフレームの整備用開口部を拡大したことで、整備作業や電気・油圧オプションの取り付けがさらに容易になっています。
リアLEDライトはサイドマウントのカウンターウェイトに組み込み、損傷を受けにくくしています。今回の改良により、サービスポイントへの地上からのアクセス、長い整備間隔、車両状態のモニタリング、テレマティクスを活用したサービスやソリューションなど、定評のある稼働率向上機能がさらに充実することになります。
フロント、リアのフェンダーは耐久性に優れた回転成形。外観に新しさを加えるのみならず、その頑丈で滑りにくい表面は、リアウィンドウや作業灯の清掃、折りたたみ式回転ビーコンへのアクセスなど、さまざまな作業にも便利です。この新しいフェンダーは、幅広で安定した足場となり、高剛性の外側部分で足元をしっかりと支えることができるため、車両へのアクセスがさらに安全になっています。
すでに業界で最も快適なキャブの一つとして広く評価されているL30、L35。そのアップデートモデルは、オペレーターの操作性を新たな高みへと引き上げています。その第一歩として、車両への乗り降りを容易にするため、エントランスの設計が一新されました。人間工学に基づいて配置された3段のステップ、適切な位置に設置された手すり、そして大きく開く施錠可能なドアにより、キャブへの乗り降りがさらに容易になっています。

車内では、高い位置にあるシートから全方位を見渡すことができます。車両本体、アタッチメント、作業現場を明確に把握できるため、安全かつ高い生産性で作業することができます。これに加えて、低騒音のキャブ内に高性能な暖房システム(エアコンはオプション)、調節可能なステアリングコラム、人間工学に基づいたジョイスティック、操作しやすい位置に配置されたコントロール類、見やすい5インチディスプレイを装備することで、オペレーターがシフト全体を通じて快適かつ効率的に作業できるキャブが誕生しました。
アルノ・ミシェルズ氏は、「アタッチメントを迅速に交換できることや柔軟な油圧オプション、新しいリアアタッチメントインターフェースを活用すれば、お客様は1台の車両を、変化する作業や多様な運用上の要件に合わせて、より効果的に活用できるようになります」と締めくくっています。
アップデートされたボルボL30・L35コンパクトホイールローダの生産は、2026年後半に開始されます。
|
主な仕様 |
単位 |
L30H* |
L35H** |
|
エンジン |
|
Volvo D3.3H |
Volvo D3.3H |
|
エンジン総出力 |
kW |
55.4 |
55.4 |
|
バケット容量 |
m² |
1 |
1.2 |
|
転倒荷重 (ISO/DIS 14397-1) |
kg |
4 700 |
4 200 |
|
…最大旋回時 |
角度 |
40 |
40 |
|
ブレークアウト力 |
kN |
64.5 |
48 |
|
最大油圧リフト容量 |
kN |
60 |
63 |
|
フォーク積載量 80% |
kg |
2 400 |
2 600 |
|
運転質量 |
kg |
5 600 |
6 075 |
|
最高走行速度 - 標準 |
km/h |
20 |
20 |
|
最高走行速度 - 高速 |
km/h |
30 |
30 |
* L30H(キャビン、365/80 R20タイヤ、1.1 m³汎用バケット装備)に基づく
** L35H(キャビン、405/70 R20タイヤ、Zバーリンケージ、1.2 m³汎用バケット装備)に基づく