Construction Equipment Japan

ボルボ建機 エレクトリック機の日本発売を強く期待

幕張で開催されたCSPI-EXPOにて、ボルボ建機は2種類の新型電動機を発表、多くの関心を集めた。初号機は既に西尾レントオールに納入され、レンタル機として稼働、さらに1台の販売が可能となった。

左から、西尾レントオール/西尾社長、ボルボ・建機・アジア/トーマス社長

ボルボ建機が日本で初めて発売する電動機は、コンパクトホイールローダー「L25 エレクトリック」とコンパクトショベル「ECR25 エレクトリック」。両機は今年5月に幕張で開催された第5回建設・調査生産性向上展(CSPI-EXPO)で来場者に披露された。この画期的なイベントに立ち会うため、メディア、展示会参加者、ボルボ建機のリーダー、現地パートナー企業など100名を超えるゲストが集まった。

ボルボ建機の日本代理店である山﨑マシーナリーは、現在サポートしている同社の全機種に加え、新たに2機種の電動機の販売とサービスを全面的にサポートする。初号機は、同社関連会社である建設機械レンタル大手の西尾レントオールに既に納入されている。

ボルボ建機からは、アジア地域社長のトーマス・クッタ、東南アジアマーケット・トップのロジャー・タン、日本マーケット・ディレクターの東海林勇が出席。ボルボ建機ブースでは、山﨑マシーナリーと西尾レントオール幹部も加わり、新型機のお披露目と引き渡し、記者会見が行われた。

日本マーケット・ディレクターの東海林勇氏は、ボルボ建機が日本にエレクトリック機を導入することは、排出削減に関する日本の展望と一致すると述べた。

「当社は2040年までにネット・ゼロ・エミッションの達成を視野に入れています。これには科学的根拠に基づく目標(Science Based Targets)へのコミットメントの一環として、2030年までに当社の製品ラインの排出量を30%削減することも含まれています。この先進的な機械を日本に導入することは、目標を達成するためのアジア戦略の重要な一部です。我々は強い関心が寄せられることを期待しており、すでにいくつか前向きな協議を進めています。日本政府はまた、2035年までに二酸化炭素排出量を60%削減する計画を発表しており、ゼロ・エミッション建機への切り替えはこれに貢献することができます。我々は日本政府と同じ緊急性と社会的責任を共有していきたいと考えています。」

技術詳細

ECR25電動コンパクトショベルは、2.6~2.8 tクラス・ショベルで、22.3 kNのブレイクアウト力を持つ。一般充電用オンボード充電器、外部急速充電器(屋内/屋外仕様の場合はオプション)、20 kWhのバッテリーアレイを装備し、1回の充電で最大4時間の有効作業が可能。

また、掘削バケット(0.092m3)、標準アーム、アタッチメント用共用配管、予備配管、クイックカプラ用配管、ROPS標準キャノピーを装備。さらに、駆動システムから発生する排気ガスがなく、振動や騒音もほとんどないため、オペレーター、周囲の作業員、近隣住民への環境負荷が非常に低くなる。電気操作システムからの煙霧、煤煙、過度の騒音がないため、オペレーターの快適さはさらに改善。また、ディーゼル・ショベルとは異なり、ECR25エレクトリック・ショベルは、内蔵ストップ/スタート・システムにより、アイドリング中はほぼエネルギーを消費せず、作業時間中のみエネルギー消費。運転重量はディーゼル同等機よりわずかに重いが、その分、連続的なモーター出力も大きい。

もう1台の電動機は、可搬重量2.1t、最高速度時速20km、抜群の吊り上げ高さ、100%平行移動を特徴とするL25電動コンパクトホイールローダーである。この機械には40kWhのバッテリーパックが搭載されており、1回の充電で最大8時間の実作業が期待できる。ここでもまた、ほぼ無音の操作によってオペレーターの快適性が向上し、ヒルホールド機能付きの自動駐車ブレーキや、カスタマイズ可能な作業モードも用意されている。ECR25 エレクトリック同様、L25 エレクトリック運転重量はディーゼル同等機よりもわずかに重いが、静的転倒荷重も高い。

両機種とも、車載標準充電器と、屋内外での使用に対応したオプションの独立型急速充電器が付属する。興味のある日本企業は、オンライン・ポータルに登録することで、新型機に関する個別情報を入手することができる。

ボルボの機械とサービスについては、以下をご覧ください。

予約のできる電動式建設機械 I ボルボ建機グループ (volvoce.com)